ステンレス解凍槽

薄肉軽量設計の二相ステンレス鋼を使用した解凍槽(特許出願中)

現在、ある水産加工会社では仕入れた冷凍マグロや冷凍魚体を解凍するために、解凍槽に冷凍魚体を入れて海水・水道水を上部から流水させる方法で魚体の解凍を行っています。この解凍槽は鉄製でできている為、塗装してあっても長年使用していると錆が発生しメンテナンス費用も掛かることから、ステンレス製の解凍槽に替えたいと、お客様より要望があり、弊社でステンレス材を使用した解凍槽を商品化しました。

商品化した解凍槽

従来との比較

従来の鉄製解凍槽は冷凍されたマグロ等を専用重機にて解凍槽へ入れるため、衝撃が加わり解凍槽が変形しないよう板厚を5ミリとして製作されていました。弊社では、薄肉軽量設計の二相ステンレス鋼NSSC®2120を採用、板厚2ミリの薄肉軽量設計の解凍槽を製作しました。

重機で冷凍魚体を入れるため、高強度な解凍槽が求められる

ステンレス材の板厚を鉄と同じ5ミリを選定すると材料価格が高くなり、現行の鉄製に比べ高価な製品になってしまいます。

当初ステンレス材の選定はSUS304、SUS316を使用する予定でしたが価格を抑えるために板厚2~3ミリの薄肉で考えたが強度を保つことが出来ず解凍槽が変形してしまうので、新日鐵住金ステンレス株式会社から発売された二相ステンレス鋼NSSC®2120を採用としたのです。

二相鋼とは・・・

オーステナイトとフェライトの二相混合ステンレス鋼です。

☆18-8ステンレスの耐食性を高めるためにCrを25%程度にまで増やし、Niを5%程度に減らすことにより、金属組織をフェライトとオーステナイトがほぼ半々の二相混合としたステンレス鋼です。

☆Cr量やNi量を変化させ、さらにMo等の耐食性向上元素を添加した多種類があり、目的に応じて選択が可能です。

☆高強度でかつ高耐食性が特長で、耐応力腐食割れ性にも優れています。

※二層鋼(クラッド鋼板)ではありません!

薄肉軽量設計の二相ステンレス鋼を使用した解凍槽のシステム化(特許出願中)

水産加工会社では仕入れた冷凍マグロや冷凍魚体を解凍するために、解凍槽に冷凍魚体を入れて海水・水道水を上部から流水させる方法で魚体の解凍を行っています。解凍時間にして、7~10時間(季節や時間帯によって解凍時間に差がある)要するものを高圧水流で均等に魚体の下方から上方へ噴き上げる撹拌解凍方式にすることにより解凍時間を3~5時間に大幅に短縮できる新しい解凍槽のシステム化した商品を販売することにしました。システム化した解凍槽についても薄肉軽量設計の二相ステンレス鋼を使用した解凍槽となっています。

解凍槽下部に解凍水噴射機構(ノズル配管)を組み込んだ解凍槽

高圧水流を下方から噴き上げることで槽内水の温度撹拌効果で時間短縮が図れる。

尚且つ時間短縮等性能を向上させるために、給水部にマイクロバブル、弊社で販売している太陽熱温水器等を組み合わせると温水器の熱及びマイクロバブルの泡の挙動が解凍を推進し、太刀魚など魚体が固まったものでも短時間の解凍時間で単体に剥離できることが予備試験で判っている

マイクロバブルを使用した太刀魚の解凍実験

マイクロバブル発生装置を組み合わせると従来の解凍時間を更に半減でき、生産工程の改善と解凍水の水道水使用量を削減できる省資源製品となっている。

解凍槽のサイズについては、お客様の希望で製作可能ですのでご相談下さい。